■「サードパーティ」とは、物流における”第三の主体”という意味です。
物流の一方の主体は、貨物を所有している荷主企業であり、もう一方の主体は貨物を運ぶ運送業者です。
従来は、両者の間で「物流」が行われてきました。ところが、荷主企業でもなく、運送業者でもない、第三の主体、すなわちサードパーティが出現し、荷主企業と運送業者間の物流に介在するようになりました。これが「サードパーティ・ロジスティクス」です。
サードパーティ・ロジスティクスは、荷主企業と密接なパートナーシップを構築して、荷主企業の物流システムを効率化し、物流コストを削減することを目的としています。
このために、サードパーティ・ロジスティクスは多様な取り組みを行います。
アメリカの事例では、荷主に代わって運送業者を選定し、運送業者と運賃の交渉を行い、輸送コストを削減する。
保管業務を代行し、新しい保管業務を代行し、新たな保管地を選定して、保管コストを削減する。
また、EDI(電子データ交換)によって受発注業務を行い、情報機能を代行する。
さらにコンサルタント機能を発揮して物流システムの改善を提案し、実施することまでも行う。
荷主企業は物流機能をアウトソーシングする傾向が顕著になっており、従来の輸送や保管といった伝統的な分野だけでなく、荷役、流通加工、在庫管理、情報といった物流前全般を外部委託したいと考えるようになった。
こうした荷主の物流ニーズを受けて、新たなパートナーシップのもとに、サードパーティ・ロジスティクスが展開されているわけです。